配信日:2012年10月16日
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・■■■ 商品開発・マーケティングの
・■□■ MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■ 発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
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■□ 第322号 Table of Contents □■
◇マツモト・新商品開発ミネラル
『格差防ぐ課税・教育対策を−「完全な競争市場」は現実離れ』
『疲労はなぜ起こる?』
『手』
『あえて不便が安心を生む』
『コンクリートと政治 巨大な人工の壁も 自然は制御できぬ 近代思想の限界』
◇伝言
◆第119回「新・商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
11月8日(木)スタートです。
◆第14回「商品開発車座塾」10月26日(金)27日(土)
◆「学び合いの場」10月11月の予定
「美・エステティックマーケティングと商品開発」10月23日(火)
「美味しさイノベーション2」11月5日(月)
「ボクシングの魅力発見2」11月20日(火)予定
「商品開発イノベーション・チームイノベーション」
「商品開発イノベーション力を高める」
「便利・不便の開発」などを予定しています。
申し込みは office@jorien.com
2012年10月16日(火)
11月にイスタンブールに行ってきます。東洋と西洋の融合のイスタンブール。これからのキーワード "融合" を感じてきたいと思っています。
■『格差防ぐ課税・教育対策を−「完全な競争市場」は現実離れ』
★気づき
「世銀に上級副総裁として入った直後から、完全な競争市場という現実離れした理論を前提にした政策が間違っていることを訴えた。社会を機能させるにはワシントン流の個人主義より地域社会や共同体の役割が大事だ」
「中流層は社会を結束させる接着剤の役割を果たし、技術革新や社会の安定に非常に大切だ。ブッシュ政権の6年間を見ると、経済成長は堅調だったが、多くの人の実質賃金が下がった。低所得者にも減税はしたが、高額所得者の大幅な減税のため経済格差は拡大した」
「高額所得者に減税するのではなく、所得課税の累進性を高めること。職業訓練を含む教育の充実も必要だ。グローバル化が雇用を不安定にする以上、人々は生涯学び続ける必要に迫られる。その支援が重要だ」
元世界銀行副総裁 ジョセフ・スティグリッツ氏
朝日新聞2007.4.7
★コメント
今も格差は拡大化している。99%の人たちの社会をどう作るか。変化に対応できる継続的な学びの場と、学びへの意思がだいじでは。民主党前総理の菅さんの「最小不幸社会」の考えは、実践が伴っていたら社会の変化を起こしたのでは?
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■『疲労はなぜ起こる?』
★気づき
疲労は発熱、痛みと並び体の異変を知らせる「三大アラーム」の一つだ。だが、発熱や痛みの仕組みがかなり解明されたのに比べ、疲労がどうように生じ、なぜ感じるのかは実はよくわかっていない。最近、脳の画像診断技術の進展などで、その正体が徐々に解き明かされつつある。これまでは疲労の原因として"乳酸悪玉説"が広く流布してきた。筋肉で生じた乳酸が血液を介して脳に流れ込み、筋肉疲労の原因物質になったりするという説だ。しかし、乳酸の増加と疲労の相関ははっきりせず、動物に乳酸を注射しても疲労状態にはならないため、この説はほぼ否定されている。代わって、大阪市立大学の渡辺恭良教授は「疲労神経回路説」を唱える。脳に「疲労の見張り番」ともいえる回路(疲労中枢)があり、免疫系や内分泌系が複雑にからんで疲労が生じるとの見方が有力になっている。
日経新聞2008.5.4
★コメント
疲労社会である。人間の疲労は外部要因の影響が大きいのではないか。今は肉体的疲労ではなく精神的疲労が大きい。遊び・学び・働く が精神的疲労を低下させるのでは。もっと遊ぼう。
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■『手』
★気づき
手が機械と違うのは心がつながっているからだ。<手はただ動くのではなく、いつも奥に心が控えていて、働きに悦びを与えたり、また道徳を守らせたりする>
柳宗悦
★コメント
頭で考えることも必要ではあるが、手で考えることをしないと心が入らなくなる。もっと手で考えることをしたい。
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■『あえて不便が安心を生む』
★気づき
千葉銀行の携帯の電波が届かないATM「振り込め詐欺防止」。
東急田園都市線で二子多摩川から渋谷駅間を平日午前7時51分から8時56分までの16本をすべて各駅に。朝のラッシュ時の乱れの解消。
高級旅館「星のや京都」船で移動、案内板をなくして会話を、テレビも置かず、非日常性を。
日本の茶室の「にじり口」。
日経新聞2010.2.X
★コメント
便利社会が不便な社会を生んでいるのではないか。もっと不便を許容することを大切にしたい。
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■『コンクリートと政治 巨大な人工の壁も 自然は制御できぬ 近代思想の限界』
★気づき
人間は自然を制御できない、もう発想を転換しなければ 3・11は従来の発想の限界を見せられた。ドイツやオーストリアを流れるライン川で、護岸を固めていたコンクリートをはがして土に戻している。草が生え、牛が寝そべっている、そこに都市がつながっている。成熟した社会とはこういうことを考えていくこと。民俗学者で詩人・歌人だった折口信夫が歌ったように、私たちの祖先は「海山のあひだ」で暮らしてきた。海岸線は身近なものだった。ところが近代化が進み、さらに戦後の高度成長期以降、意識が急速に海から離れてしまった。コンクリートによる画一的な海岸線の風景が広がり、日本人は、自然とともに生きる思想を失った。無駄なモノをつくるのではなく壊す、そして元に戻す、そういう公共事業を始めたらどうか。ロシアの農民詩人セルゲイ・エセーニンは「天国はいらない、ふるさとがほしい。」
思想家 松本健一さん
朝日新聞2012.8.11
★コメント
成熟社会の発想では。ふるさとの喪失が心の荒廃を生むのでは。今までの西洋的・近代的の発想を超えていくことが重要になってきている。
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◆土日朝一番の映画
◇「そして友よ、静かに死ね」監督;オリヴィエ・マルシャル キャスト;ジェラール・ランヴァン、チェッキー・カリョ
ヤクザから足を洗った男、ヤクザに追われているヤクザの友情と裏切りの物語。大人のフレンチ・ノワール、渋くてカッコいい。裏切りに対して友情で応える結末が、「そして友よ、静かに死ね」。
◇「ライク・サム・ワン・イン・ラブ」
成熟社会の日本を描いた、イランの映画監督アッパス・キアロスタミの作品。イランでは映画が撮れないこともあり、日仏共同制作、キャストは全員日本人。
83歳の元大学教授と風俗女子大学生と彼女の恋人との歪み。映像空間を超える音空間との重ね合わせが都会の雑然さを感じさせてよかった。
日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで
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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第322号(2012/10/16) (c) 1999Japan Orientation
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