配信日:2018年4月17日
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・■■■ 商品開発・マーケティングの
・■□■ MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■ 発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
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■□ 第433号 Table of Contents 松本プラス忽那□■
◇マツモト・商品開発ミネラル
『Product、Price、Service、Brand、Incentives、Communication、Delivery』
『中国、米に対し幸運続かず』
『ファンが企業を成長させる』
『多死時代』
『島精機製作所 ホールガーメント』
『消費者視点で「わくわく商品開発のススメ」:「商品の3つのタイプ」
忽那 公範(くつな きみのり)のプラス1』
<伝言>
◆第146回「新・商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
2018年7月12日スタート
“なぜ30年以上、企業から支えられているのか”
☆36時間セミナーで、36の成功の秘訣が深く学べるセミナー
☆40年のコンサルティングの成功、そして失敗のエキスです
☆30年企業のリピーターによって支えられ、続けて来られたセミナーです
☆商品開発の厳しさ、楽しさが実感でき、成長を促すセミナーです
2018年4月17日(火)
4月3日から14日までベトナムに行ってきました。
ぜんそくの持病があり、75歳の一人旅ですがいろいろ収穫がありました。
ハノイから2時間程のナムディンという地方都市での結婚式。家族の縁、地域の縁の強さを感じました。
ハノイでは日本留学した起業家とのディスカッション、日本のDHCの代理店としてJBC日本ビューテイーセンター、スマート・シティー開発構想、納豆事業、住宅開発,を展開するなどベトナム独自の発想に学びました。
新鮮で不可解で面白い体験です。
ホーチミンでは、日系企業のトップに会い、ベトナム市場の魅力と難しさも理解、世界の備長炭を目指している起業家の熱意と努力、生活を楽しむアミューズメントなパークづくりの現場、新たなブロックチエーンの開発を目指している起業家、理解が少し難しかったが、わくわくドキドキでした。
急速に、ダイナミックに変化しているベトナムを身近に実感し、刺激を受けてきました。
皆さんも、ぜひ刺激的な環境に触れ感じてください。
■『Product、Price、Service、Brand、Incentives、Communication、Delivery』
★気づき
マーケティング・ミックスの4P(Product, Price, Place, Promotion)も拡張が必要とのことだ。この7つが4Pの拡大版。
「良いプロダクトには良いサービスがなければならない。プライスからはインセンティブを取り出した。インセンティブとは、高い価格で買った人をいい気分にさせるということだ」。
「ブランドは、コミュニティーの構築が重要になっており、そこでは、顧客の最も高いステージであるアドボカシーがブランドを左右する。ある企業の商品を2度、3度買ってくれる、買い続けてくれる。これはアドボカシーではなく、ロイヤリティーだ。アドボカシーとは、コミュニティーでお互い繋がり合い、この企業の商品を賞賛し、人に伝えてくれる存在だ。」
「どうやったら、このステージに来てくれるのか。それを計る指標が、NPS (Net Promoter Score)だ。」 NPSは顧客推奨度、正味推奨者比率とも言われ、顧客満足度に並ぶ新たな指標として注目されている。「企業は誰が自分たちに代わって広告してくれるのか、企業のNatural Agencyを正確に把握しなければならない」、とコトラー教授は付け加えた。
フィリップ・コトラーが語る、これからのマーケティング
2018年01月17日
★コメント
マーケティングは、消費者と社会の支持と満足を得るための全社一丸のシステムと私は考えています。支持とは共感、満足とは、またぜひ買いたいと思ってもらうこと。
そのために何をするか、Product、Price、Service、Brand、Incentives、Communication、Deliveryはそのファクターでは。
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■『中国、米に対し幸運続かず』
★気づき
これは18年にとっては良くないことだ。しかも大きな暗雲も2つ垂れ込めている。一つは冷戦以来初めて米国にライバルが出現したことだ。習氏率いる中国は、世代交代する前に世界一の大国になるという目標を掲げる。旧ソ連と異なり、中国は米国と技術的に張り合っていける。アジア太平洋地域での米国の優位はもはや盤石ではない。もう一つは、米大統領は1時間先のことしか考えないが、中国の指導者は10年単位で物事をとらえることだ。
望遠鏡を持つ習氏と鏡を見つめるだけのトランプ氏のどちらが優位かは明らかだ。
ワシントン・コメンテーター エドワード・ルース
日本経済新聞2018.1.8
★コメント
中国とアメリカのバランスがどうなるかが、これからの世界を観る大きな指標、アメリカ・中国の貿易戦争はその一端にすぎない。これからどのようなことが起こるか注視していかなければ。
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■『ファンが企業を成長させる』
★気づき
ファンと消費者は違う。消費者は製品を気にかけるが、ファンは「製品が意味すること」を気にかける。『応援される会社』は、信念や理想、未来へ向かう物語が共感を生み出すという。支持を得るために、頑張る姿、および頑張り方を見せるのだ。成功しているブランドには、顧客が参加できる物語があった。
『ファンダム・レボリューション(早川書房)』も、ファンと消費者を分けるのは参加体験だと言及している。
事業構想大学院大学学長 田中里沙
日本経済新聞2018.3.10
★コメント
ヤッホーブルーイングの超宴はファンづくりの成功イベントです。消費者の参加と共感がファンづくりにつながる。
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■『多死時代』
★気づき
亡くなった肉親などの在りし日をしのぶため、デジタル技術を生かす試みが広がってきた。3Dプリンターやクラウドを駆使し、生前の姿をリアルな彫像にしたり、肉声を届けたりする。超高齢化社会を迎えた日本は今後、かつてない「多死時代」に直面する。伝統的なお墓や仏壇だけでなく、故人を追慕する手段も多様化しそうだ。
日本経済新聞 2018.1.20
★コメント
多死時代が迫っている、また新しい市場が開けてくるのでは。皆さんの企業はこの『多死時代』をどう捉えていますか。
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■『島精機製作所 ホールガーメント』
★気づき
それまでは前身面と背中面、左右の袖を別々に編み、それらを縫い合わせていましたが、ホールガーメントだと縫い合わせる労力と時間がゼロになります。無縫製の特長は特定の部分への圧迫感がない着心地の良さやフィット感だけではありません。裁断が要らないため従来は30%ほどあった編み地の廃棄ロス(損失)がなくなります。
80〜90年代、日本の衣料品の生産は労賃の安い香港などアジアに流れていきました。労働集約型の産業を変えるために編み機メーカーはどうすべきか。チャレンジする時、私は常に原点に立ち返りますが、創業時の夢を実現するときが訪れたと思いました。
原点回帰の教えは9歳の時に観察していたクモの動きから学びました。クモは巣の真ん中に陣取り360度見渡しながら獲物を狙います。獲物を捕ると再び中央に戻る。しかもクモは出目で後ろも広く見渡せます。何か問題があれば原点に立って物事を多角的に見る。この考えはホールガーメントでも生きました。
日本経済新聞2018.2.16
★コメント
コストを下げてパフォーマンスをあげればヒット商品になる。原点に解決課題のヒントがある。私は起源を考えることからいろいろヒントを得ています。化粧の起源は?印刷の起源は?お酒の起源は?もっと原点、起源から考えてみたらいかがでしょうか。
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■『消費者視点で「わくわく商品開発のススメ」』
キーワード :「商品の3つのタイプ」
商品開発担当者は、特に日用品では、商品に3つのタイプがあることを自分で認識しないといけないと思います。
1つ目は、パフォーマンス・バイ・コストで競争するタイプ(ほとんどこのタイプの商品だと思います)汚れ落ちがいい洗顔料など一般的な新製品です。
2つ目は、新しい効果、使い方、使用感、味など新しさがあるけど、習慣化している、もしくは、使用目的が存在するタイプ。(このタイプの商品はヒットしやすいと思います)シートタイプのメイク落としがない時代に、シートタイプのメイク落としを発売する場合、水がない場所で使えるという新しい提案がありながら、メイクを落とす目的がある商品です。
3つ目は、習慣として存在していないカテゴリーのタイプ(このタイプの商品は時間がかかりますが、大ヒットの可能性があると思いますが、成功率はかなり低いと思います。)ペットボトルの水は、昔は、水道水を飲んでいた、水筒を持ち歩く時代では、普及しませんでした。時間がかかりましたが、今では、
みんなが普通に使っています。日常生活で、意識習慣を変えることになるので、強いニーズ、常識の変化が必要になってきます。ただ、変化をおこせれば、大きな売り上げになります。
自分が今、開発している商品が、どのタイプなのかを把握しておかないと、消費者に納得してもらえる商品にならなくて、失敗しがちです。
忽那 公範(くつな きみのり)
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◆土日朝一番の映画 映画は映画館で観るとワクワク・ドキドキです。
観たい映画はたくさんあるのですが、行く時間がつくれなくて残念。
日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで
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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第433号(2018/4/17) (c) 1999Japan Orientation
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