1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモト・新商品開発ミネラル」

【マツモト・新商品開発ミネラル】第438号

配信日:2018年7月3日

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・■■■        商品開発・マーケティングの
・■□■   MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■     発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
        毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
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    ■□ 第438号 Table of Contents 松本プラス忽那□■
      ◇マツモト・商品開発ミネラル
      『衛生の視点からみた気候変動 政策推進の原動力に』
      『紙容器 伸び6年ぶり 飲料の昨年シェア』
      『ファンづくり』
      『少数言語の逆襲 画一より 多様性に磁力』
      『サンコー流ヒット術』
      『「既存技術でも、仕上げ方で、新しい市場創造できる」:消費者視点で「わくわく商品開発のススメ」忽那公範キーワード』

<伝言>
第146回「商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
2018年7月12日スタート
“なぜ30年以上、企業から支えられているのか”
☆36時間セミナーで、36の成功の秘訣が深く学べるセミナー
☆40年のコンサルティングの成功、そして失敗のエキスです
☆30年企業のリピーターによって支えられ、続けて来られたセミナーです
☆商品開発の厳しさ、楽しさが実感でき、成長を促すセミナーです

2018年7月3日(火)
 メルマガ
「マツモト・新商品開発ミネラル」が今回で438号、毎月2回で、年24回、18年を超え、「マツモト・新商品開発品ヒント・ビット」は206号、8年を越えました。ベトナム、タイ、インド、ネパール、ラオス、カンボジアを含め4500人以上の人たちに配信しています。
世界でいろいろな情報が発信されている中、メルマガを書く意味を考えてしまうことがあり、なぜ書くのか?なぜ続けるのか?
唯一言えることは、日本オリエンテーション松本勝英の主観的フィルターで、面白いのでは?、何かヒントになるのでは?、時代・市場・生活価値観の一端が感じられるのでは?、組み合わせて見ると新しい異質な情報が産まれるのでは?という思いで書いています。
先日、ベトナムで日本語教育の仕事をしている起業家から
「ベトナム人向け日本語教科書を作成しております。今の段階では、上級者向けの読み物で今コンテンツを探しています。それで、松本さんはいつもメールマガジンを配信してくださっているのを思い出して、ご連絡してみました。もしよろしければ、何らかの形で松本さんのメールマガジンを日本語学習テキストとして使わせていただくことが可能かどうかという相談です。僕もいつも読ませていただいていますので、大変若者には素晴らしいコンテンツですし、これから生きていく上で大変ヒントになると思います。ご検討よろしくお願いいたします。」
うれしい連絡でした。
時々、もうそろそろ、しかし、まだまだの気持ちで続けています。

■『衛生の視点からみた気候変動 政策推進の原動力に』
★気づき
 WHOはかねて気候変動により人々の健康が阻害され、生命も脅かされるとして警鐘を鳴らしてきた。2030〜50年の間に、気候変動がもたらす栄養失調や感染症、下痢、暑熱ストレスなどにより、年間約25万人が死亡のリスクにさらされる、としている。
 具体的には、酷暑によって空気中のオゾンや他の汚染物質のレベルが高まり、心臓血管や呼吸器疾患が悪化。花粉など空気中のアレルギー物質のレベルも上昇し、ぜんそくの原因として世界で約3億人の人々に影響を与えることなどが予測されている。
 4月、英科学誌ネイチャー・クライメート・チェンジが掲載した、オーストラリアのシドニー大学のヘレン・ベリー教授らが執筆した論文は興味深い。
ここでは、気候変動が精神衛生に及ぼす影響が無視できないということを論じている。熱帯夜が連続し睡眠不足を蓄積すれば、メンタルヘルスに変調をきたすきっかけになりやすいという。
 実際、豪アデレード市で検証したところ、熱波が来襲した期間、精神疾患による入院者数が増加したという調査結果が示されている。インドでは高温で農作物に深刻な被害が生まれることで、農民の自殺が顕著に増えるとの事例が紹介されている。さらに、気候変動を原因とする激甚災害は、不安、うつ、苦痛、喪失、悲しみ、トラウマ、自殺などの心理的問題を容易に引き起こすことになるとも指摘している。
日本総合研究所理事 足達英一郎
日経産業新聞2018.05.18

★コメント
 連日世界が熱くなっている。気候変動が与える人間への影響は深刻で、私は呼吸器の病気を持っている高齢者です。フィジカル、メンタル両面で気候変動の影響を感じています。
負の循環が生じている、一人一人の生活スタイルを変えないと、負の循環を生み出してしまう。

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■『紙容器 伸び6年ぶり 飲料の昨年シェア』
★気づき
「キャップ付きの新商品相次ぐ」
容器メーカーは紙容器と飲料をつくる充填設備を飲料会社に販売する。日本製紙はキャップ付き容器の供給量を19年3月期に約1億個と、前期比で5倍に増やす。
これまでの供給は果物ジュースの「トロピカーナ」など約10種類だったが、約30種類に増える見込みだ。
 日本テトラパック(東京・千代田)は1度回すだけで開閉できる新型キャップ付きの容器を投入した。伊藤園やUCC上島珈琲が採用し商品を販売している。大日本印刷はスイスのSIG社と組み充填設備を輸入する。
 最近人気の野菜ジュースやスムージーは、中身が見えない紙容器の方が消費者に好まれるという。
日本経済新聞 2018.05.30

★コメント
 時代・市場・生活価値観の変化です。コストが高くなるのかも知れないが、環境重視のコストアップは消費者も受け入れるのでは。もっと植物プラスチックの開発が進まなければ。私は外食でプラスチックのストロー、マドラーなどは貰わないようにしています。

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■『ファンづくり』
★気づき
 2017年秋、雨上がりの神宮外苑軟式球場(東京・新宿)。4000人が集まり、飲めや歌えの宴会が開かれた。開催したのはクラフトビール大手ヤッホーブルーイング(長野県軽井沢町)だ。ファンとメーカーが盛り上がり、互いの絆を深める。井手直行社長が乾杯の音頭をあげると、場内の興奮は最高潮に達した。
「2020年には東京を第1弾に全国各地のドーム球場を巡るツアーを敢行する」。井手社長の夢だ
「2017年は4000人が来た。ファンの裾野の広がりを感じる。間違いなくできる」と意気盛んだ。

★コメント
 リピート・ユーザー、ロイヤル・ユーザーの次はファン・ユーザーづくりが大事になる。ファンづくりは、企業と消費者との一体感、一緒に育てる共有感、企業と消費者のベクトルを重ね合わせていくことが必要。
スポーツの世界のファンづくりにヒントがあるのでは。

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■『少数言語の逆襲 画一より 多様性に磁力』
★気づき
 「音や文字とは違う新しい言語手段としてパラダイムシフトを起こした」。
上智大学の木村護郎クリストフ教授がこう指摘するのは、万国共通語になった絵文字だ。日本発祥ながら「Emoji」として世界に広まり無数に生み出されている。
「Chief Emoji Officer」。仏石油大手トタルのプヤンネ最高経営責任者(CEO)の別称だ。ツイッターで発信する経営情報を絵文字をちりばめて説明する。
スイスのプロテニスプレーヤー、フェデラー選手のある日のつぶやきは40以上の絵文字だけだった。
日本経済新聞 2018.04.25

★コメント
 絵文字は感情言語です。スマホの世界では絵文字が溢れている。
経営情報に絵文字を使うか、すごい、コミュニケーションが変化している。

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■『サンコー流ヒット術』
★気づき
 客もツッコむオモロイ家電サンコー流ヒット術
市場調査よりネタ連発 コケてもどこ吹く風、寝転がって仰向(あおむ)けの状態でノートパソコンを操作できる「スーパー仰向けゴロ寝デスク」が好例だ。ふざけているようなネーミングだが、腰痛持ちで悩んでいた山光社長が自ら考案し、発売から10年以上のロングセラー商品だ。
「ウチは"堕落系"が得意」と山光社長は苦笑する。PRも含めて「面白いことをクソまじめにやるのがモットー」と萩沢マネージャ。スマートフォン(スマホ)の充電用の接続口に挿して使う「スマホde鼻毛カッター」では、営業先に向かう途中のトイレで鼻毛が伸びているのに気づき、サッと商品を取り出して身だしなみを整えるという設定の広告に出演。
「普通の鼻毛カッターを持ち歩けばいいのに……」という突っ込みはなしだ。
日経MJ 2018.04.25

★コメント
発想が固定化され、論理で考えている商品開発に風を吹かせる。
揺るがす風を引き込みたい思いが強い。

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■『「既存技術でも、仕上げ方で、新しい市場創造できる」:消費者視点で「わくわく商品開発のススメ」忽那公範キーワード』
 商品開発は「技術の仕上げ方」だと思います。
商品は、技術と消費者価値をいかに上手く融合させるのかがポイントになってくると思います。
例えば、メイクが落とせるシートを1990年代に新発売しました。当時、旅行用として10枚入りの商品が普通に売られていました。このシートを46枚入りにして、ボックスタイプのプラスチック容器にして、リビング、鏡台で使う商品イメージにすることで、日常使用商品に変身します。
また、さらさらさせるポリマーの入った液体商品とシート商品では、使うシーンが変わってきます。そうすると、同じ技術、効果であっても、消費者の価値が変わります。シートにすることで、持ち歩けるシャワー的に商品価値が生まれてきます。
このように、埋もれていた技術を、消費者の視点で見直すと、新しく市場創造できる商品へと生まれ変わります。消費者のインサイトを読むことが商品開発のヒントになります。
商品は、効果だけではなく、使い方、使用感ほか、総合力で商品価値が決まります。大手の企業は、効果に商品価値を向けすぎますし、中小の企業はイメージにのりがち。
どちらの企業も、もっと消費者の行動や使っている時の気持ちを考えれば、新しい商品が出来て、わくわく商品開発が出来ると思います。
忽那 公範(くつな きみのり)

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◆土日朝一番の映画 映画は映画館で観るとワクワク・ドキドキです。
『万引き家族』
是枝ワールドの進化。現代社会の縮図が掘り下げて深い。家族、絆などの日頃気軽に使っている言葉を、映画を観ている観客に問いかけてくる。ちょっとした会話から家族の関係が見えてくる。
キャストのリアリティーが素晴らしい、特に安藤サクラ、松岡茉優、佐々木みゆ、樹木希林の女優陣が輝いている。リリー・フランキー、城桧吏も最高。
オーディションで選ばれた佐々木みゆが魅力的。絶対オススメです。
『ワンダー君は太陽』
生まれつき人と違う顔を持った少年が仲間に受け入れられて行く。ネタを超える感動がなかった、ちょっと性善説すぎるのでは?

日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで

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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第438号(2018/7/3) (c) 1999Japan Orientation
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