配信日:2019年7月23日
「新商品開発・ヒントビット」第231号
・・・‥‥…商品開発の「小さな・小さなヒント=ヒントビット」…………‥・・
100○◆ マツモト・新商品開発ヒントビット
■231○ 発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
30▼001 毎月第2・第4火曜日発行
・・・‥‥………………… by Japan Orientation ……………………‥・・・
<重要な伝言>
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2019年7月23日(火)
日本オリエンテーションと松本勝英の仕事
1970年の創業から、心がけたことがいくつかありました。
ひとつは、裏通りの隠れ家から発信する。西麻布の事務所は、マンションの庭付きの1階、毎年春には「花見の会」、秋には「月見の会」、毎回100人ほどの企業の方々、大学の教師などが参加、今でも楽しかった思いでです。
文京区の西片の事務所も住宅街の中の、120平方メートルの外人用のマンションで、トイレが3つ、バスタブが2箇所、みんなが集まって、ここに来るとすごくリラックスできる事務所だと言われ、私も楽しんだ事務所でした。
二つ目は、毎朝5時に起きて本を読む。35年ほど続いている日課です。
創業時、勉強をし、考えないと戦っていけないと思いましたが、夜になるとなかなか思うようにいかない。その時ふと思ったのは、飲んで午前様になっても、朝5時に起きるようにしよう。私にとっては大きな分岐点でした。
三つ目は、謙虚とプライドを持って面白いボールを投げよう。
企業の人たちに投げても、帰ってこないボールも多く悩みましたが、どんどん投げる、得たもの、感じたことを仮説にして、どんどん発信することが好循環になっていきました。
みなさんと、よく遊び、よく学び、よく仕事をしたと思っています。
80歳までは、商品開発・マーケティングを愛し、何らかの発信、触発をしていきたいと考えています。
★商品開発ヒントビット第231号
1.「ガラパゴス○○」
中国と欧米は「ネットの機能を拡張するために新しいモノ(ハード)を作る」という発想でよく似ており、相性がいい。
一方、日本のIoTは「ハードの機能を拡張するためにネットとつなぐ」が起点だ。重心はハードにあり、それで米欧、中国市場に臨むとしたら、日本の製品は「ガラパゴス○○」などとまた呼ばれてしまう懸念がないか。
中山淳史 日本経済新聞20190423
ハードからソフトへ、ソフトを核したハードに脱却しないとガラパゴスになるのでは。
2.生きる基本
人間は人をおもんばかって生きるが基本、その基本が失われつつある。
マーケティングは、どのくらい人をおもんばかっているか?
3.従来通り 鈴木敏文の名言
業績が悪いところ(会社)は時代が変化しているのに、従来通り一本調子で行くだろうと考えてしまうところに問題があるのだと思う。
変化を捉える意識と構えが大事では。
4.生命の視点から未来を見ると
(1)科学は一つに包括的な教義に収斂しつつある。それは、生き物はアルゴリズムであり、生命はデータ処理であるという教義。
(2)知能は意識から分離しつつある。
(3)意識を持たないものの高度な知能を備えてアルゴリズムがまもなく、私たちが自分自身を知るよりもよく私たちのことを知るようになるかもしれない。
「ホモ・デウス」ユヴァル・ノア・ハラリ著下巻P246
5.AARRRモデル
AARRRモデルは米国の500 StartupsというベンチャーキャピタルのDave McClure氏が提唱したフレームワークで、サービスの成長を、(1)獲得、(2)活性化、(3)継続、(4)紹介、(5)収益の5つに分けて分析していく方法です。
(1)と(4)がユーザーの量、(2)と(4)がユーザーの質に寄与する成長指標になっており、最終的に事業として(5)として売り上げや収益性を上げていくというものです。
6.結合する力
年間2千人近い経営者と会うという米投資ファンド、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)の創業者、ヘンリー・クラビス氏は「格差が広がり、破壊的技術が産業や社会を大きく変える時代だからこそ、あらゆる層の人々を結合する力がリーダーには求められる」と話す。トランプ大統領、安倍首相はこれからのリーダーか?
7.俳優魂
「老いてなお花となる」織本順吉90歳の現役俳優 NHKドキュメント。
共感大。
8.財政の機能不全
『悪循環』の時代です。経済成長をめざして減税したものの、増収も成長もできず、社会保障サービスは抑制が続き、貧富の差が拡大した時代だといえるでしょう。本来の財政とは、社会に生じる様々な困難を解決して、国民を幸せにするもの。それなのに、財政が逆に人々を不幸にしてしまった。財政の機能不全です
(インタビュー 平成から令和へ)財政の機能不全
東京大学名誉教授・神野直彦さん20190423朝日
9.技術革新の実験場
中国で体験してみたかったサービスが2つあった。開店から1年強で米スターバックスの中国の店舗数に迫った瑞幸珈琲(ラッキンコーヒー)、食事の出前で急成長する美団点評だ。技術革新の実験が進んでいる。
注目、実験していますか?
10.失うかもしれない不安
もうなにかを期待することは忘れた。それより、なにかを失うかもしれない不安がぬぐえない。社会の中で今までの階層から転落し地位や仕事を失う苦境に陥る現実と、そうなるかもしれないという不安や恐れとは別のことだ。約10年前にフランスで経済学者のエリック・モラン氏が指摘して話題になった。
(日曜に想う)期待を語れず不安を管理する政治
編集委員・大野博人朝日新聞20190721
11.“皮膚を超える皮膚”
花王の人工皮膚 研究開発部門統括の長谷部佳宏・取締役 専務執行役員は、「“ファインファイバー技術”は、シート状ではなく肌に吹きかけることではがれにくくなり、あらゆる活用が可能になる。“皮膚を超える皮膚”を目標としているため、皮膚悩みを隠すことができ、スキンケアやメイクの次元を変える技術となる。技術により化粧品の限界を超えたいと考えており、“人を治す”治療の領域にまで持っていきたい」と語った。
12.フェイクヘイト情報
過激なヘイト表現を大量に盛り込んだフェイクニュースや陰謀論をでっちあげたナショナリストたちは、最初は「市場調査」のようにいくつかの「ネタ」をネット上に出して人々の反応をチェック。
「これはウケがいい」と思ったら、今度はそれを自分たちのブログに載せ、「もっといけるぞ」と判断したら、さらに動画配信サイトや地上波のテレビなどを通じて大量拡散させているという。
マーケティングの悪用ですね。
13.若者とコンビニ
若者をターゲットにしているコンビニのカウンターフード(フランクフフルトなど)が売れない、その理由は、
(1)物色してる自分を見られたくない、(2)かぶり付いて歯型が見られたくない、との事、「誰が見るの?」と聞くと「誰が見るのではなく、見られるのが嫌」それだけ見られている、監視されているとの恐怖心が根底にあるみたい。
「マーケティング・アゴラ」参加者近藤さん
14.文化的遺伝子ミーム
ミームとは、リチャード・ドーキンスが1976年に著した「利己的な遺伝子」の中で、人々が文化を伝える情報の単位。
ドーキンスは文化は情報伝達や模倣によって、遺伝子が親から子に情報を伝えるように、人間の世界で技術、流行、ニュース、宗教というものは全て情報伝達によって広がります。
15.「天気の子」
「天気」をテーマにしたきっかけは、「君の名は。」の公開時あたりから実感した気候の変化です。僕たちが親しんだ穏やかな四季はどこへ行ったのか。報道を見ても気候変動は否定できない。
この先はたぶん、もっとひどくなる。
「天気の子」新海誠監督 朝日新聞
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