配信日:2012年7月3日
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・■■■ 商品開発・マーケティングの
・■□■ MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■ 発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
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■□ 第315号 Table of Contents □■
◇マツモト・新商品開発ミネラル
『ウィズ・エイジングを糧に』
『産業力Aクラスを保つ柱』
『増子・中年化時代を生きる』
『仏、レギュラシオン理論』
『双曲割引−誘惑される意志』
◇伝言
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2012年7月3日(火)
7月1日(日)長男、次男家族と87歳の姉が、私と妻(同じ1942年生まれ)の古希の祝いをしてくれた。70歳になるのだという実感は全くない。若くありたいとも思わない。「まつもとさんは何歳ですか」と聞かれたとき、「75歳、元気です」と言えたら何かカッコイイ感じがする。年のサバを読むのも面白いのでは。そのために、しなやかな思考を持った大人の魅力を磨いていきたいと思っています。
■『ウィズ・エイジングを糧に』
★気づき
「日本人の特質を生かして老化と素直に向き合う生き方「ウィズ・エイジング(With Aging)」を提唱したい。米国で急速に台頭したアンチ・エイジングの概念が我が国へも広がったのは、今世紀に入った頃だった。抗加齢、すなわち、老化現象を悪と決め付け、何とか逆らおうとする主張であり、いつまでも若々しくと願う中高年の人々の心理を巧みにとらえた。若々しくありたいのは自然の欲求だ。しかし、行き過ぎるとどうなるか。たとえば、顔のシワを消したいあまり、危険を冒してまでも胎盤注射の治療に踏み込んでしまう。ここは円熟した知性で、シワを年齢相応の魅力のひとつと受け止めたい。ウィズ・エイジングという概念に私が至ったのは、老年医学の現場で長く過ごす中で「老いることにも、光を当てるべき良い部分があるのではないか」と考えたからだ。確かに記憶力は低下するが、判断力や推察能力、寛容さは向上することが少なくない。20代の大学生と比べて70歳の語彙は2倍以上、また自然科学の学問のピークは40〜50歳だが人文科学は70歳でもピークを保っているとの研究結果もある。「年の功」だ。どんな老化現象にもそっと寄り添い、生活上の不自由さはなるべく生じないよう知恵を絞る。たとえ認知証や寝たきりになっても、排泄や食事がなるべく自然に近い状態でできるよう配慮することで、その人らしさを保つ工夫をする。死の際に、額のシワに言葉にならない高齢者の人生を実感できる。単に精神論ではなく、価値あるものとして学問的に証明していきたい。
朝日新聞2009.05.31
★コメント
アンチエイジングとしての「抗」の概念より、「共」「重」の概念の方が日本人にはなじみでは。社会に発信できる、おもしろい隠居になりたいですね。
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■『産業力Aクラスを保つ柱』
★気づき
戦後の日本経済を野球のシーズンに例えてみよう。守備の要の一番手として、健康・福祉。子育て支援といった生活に密着したサービスをあげたい。少子高齢化の到来でニーズが高まっている。介護保険制度は8年目。劣悪な労働条件を改善すれば人材も集まり、老後を支える安心産業へ成長していける。さて、攻守両面で鍛える必要があるのが、広い意味での「金融力」。これを二番手にすえたい。高齢化が進んで新興国の追い上げを受けると貿易黒字が減っていくかもしれない。しかし、海外にためた巨額の資産から稼げれば怖くない。
朝日新聞2007.12.17
★コメント
2012年7月2日(月)の日経新聞で、日本総研理事長の高橋進さんが成長戦略の選択集中の重要性を述べている。環境・エネルギー、医療・介護、農業の3分野。まずは国内で成長分野をつくらなければ。
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■『増子・中年化時代を生きる』
★気づき
少子高齢化の幻想 「少産・多死化」「少産・長寿化」 子ども=非生産者=24歳、2020年で約2200万人 子ども的感性をもっと 大人の増加 高齢化の定義=75歳以上 高齢化ではなく「超中年化」 新中年、中年拡大、中年増加をより積極的に捉える 「増子・中年化」で、年齢区分が拡散する。前半に若さや新しさがリードし、後半には成熟や老生がより重視される。青さや瑞々しさに対して、渋さや荘重が求められるようになる。少数世代が作り出した新しい流行に、多数世代が追従することによって、初めて大きな流行が生まれる。少数世代がリードする。
★コメント
子ども、高齢者も幅を広げると魅力が増すのでは。大人の子供化、子供の大人化のクロスオーバー市場が魅力的では。
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■『仏、レギュラシオン理論』
★気づき
仏「レギュラシオン理論」の資本主義 資本主義は一色ではない。国や地域の固有の風土がある。資本主義という同じ種が落ちても、その土壌の質や気候で、育った植物は多彩多様な花を開かせるはず。フォード主義、トヨタ主義など。
★コメント
いまアジア的資本主義、イスラム的資本主義が台頭している。分かち合い資本主義がどのように発展していくかに注目。
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■『双曲割引−誘惑される意志』
★気づき
双曲割引とは、遠い将来なら待てるが、近い将来は待てない。1年後のダイエットより、目の前のケーキの誘惑に負けてしまう。双曲割引下では、一個の人格内で短絡的な利益と長期的利益の交渉ゲームが進む。人は明確な「個人ルール」を徹底させることで、長期的利益を実現させようとするが、双曲割引はこのルールを破るよう誘惑してくる。しかし、一度ルールを破ってしまえば、その長期的利益はすでに失敗している。個人ルールの設定は、将来にわたって繰り返される短期的利益の選択を、一連の選択として評価し、長期的利益の魅力をより魅力的にするための行為なのである。もっとも、強すぎるルールの設定は強迫観念を生み、結果利益を損なう場合があることにも留意しなくてはならない。
日経新聞2006.10.08
★コメント
良き将来を目指して、今を考える。思考貯金、健康貯金などを積み上げていきたい。
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◆『学び合いの「場」』7月8月の予定
参加者による、触発、ディスカッションの「場」です。
◇「シニア・大人市場へのマーケティング・新商品開発」7月10日(火)
市場の重心が大きく変化しているのに、まだメーカーは対応が出来ていない。ターゲットニーズの本質を探り、新しい仮説提案を考える。
◇「十年後の暮らしは、ライフスタイルはどうなっているか」7月23日(月)
住宅メーカーの人からの提案です。十年後からのライフスタイル・ロードマップが描けると面白いのでは。
◇「美味しさのイノベーション」8月3日(金)
ヤミツキ味覚、先色・先香り・先味・中味・後味開発、少量高満足味覚など、味覚のイノベーションにトライしたいと思っています。
◇「ソーシャル・ニーズと商品開発&CSR」9月14日(金)
マーケットはソーシャル志向へ、ソーシャル価値の高い新商品開発へ、その先に新しい創造がある―CSVのマーケティング
時間:19時〜21時(終了予定、延長あり)
会場:日本オリエンテーション事務所
参加費用:1,000円(サンドイッチ、飲料付き)
申し込みは office@jorien.com
日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで
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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第315号(2012/7/3) (c) 1999Japan Orientation
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