配信日:2013年7月2日
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・■■■ 商品開発・マーケティングの
・■□■ MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■ 発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
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■□ 第338号 Table of Contents □■
◇マツモト・新商品開発ミネラル
『フロントランナー ジャック・ドーシー』
『ベトナムで即席麺用開拓 ベトナムで製粉事業』
『遺伝子失い短くなっていくY染色体』
『単品通販』
『「その決断をあなた自身によるものだ」と言えますか?』
<伝言>
◆第123回「新・商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
商品開発プロになるための実践練習場です。7月4日(木)スタート
"利益を生み出す新商品"を開発する、考え方、知恵・ノウハウを学ぶ。
好奇心を刺激するセミナーにしたいと思っています。
2013年7月2日(火)
参議院選挙とマーケティング
参議院選挙が間近に迫ってきました。
消費者が購入の決断をするとき、「関心あり・関心なし」×「選択力あり・選択力なし」の2×2のマトリックスで見ると分かりやすい。「関心あり×選択力あり」があるべき消費力です。しかし現状は「関心なし×選択力なし」のコモディティー消費になりつつあります。選挙についても、東京都議選を見ても、今の有権者は選挙に対して「関心なし×選択力なし」の状況になりつつあります。この状況は、自民党にとって大変有利な状況です。野党は、選挙民にとって関心を持ってもらうテーマと、選択力を発揮してもらう選択軸を提示しなければいけない。しかし今の野党はそれが出来ていない。早急に、関心テーマと、選択するための明確な選択軸を提示して欲しい。
■『フロントランナー ジャック・ドーシー』
★気づき
ツイッターもスクエアも、発想は、こんなものを使いたいという自分の欲望が原動力で、アイディアが浮かぶと、形にしたらどうなるかをまず紙に書きます。プログラミングに取り掛かるのはそれから。その後は調整の繰り返し。幅広い人たちに受け入れられるコツは機能を掘り下げた上で単純化すること。そうすればより多くの人に使ってもらえるものになります。ビートルズやボブ・ディランがいい例でしょう。素晴らしい歌は国境を超えますからね。簡素化することは日本のワビ、サビから学びました。ツイッターもスクエアも、究極的に必要な機能だけを持たせました。必ずしも何かを足すことだけが改善でありません。多くの場合はその逆、引き算こそが改善です。スクエアの全社員にワビ、サビの本をプレ
ゼントしています。
ジャック・ドーシー ツイッターとスクエアの開発者
朝日新聞2013.06.02
★コメント
「むずかしいことはやさしく、やさしいことはふかく、ふかいことはおもしろく」の井上ひさしの言葉が思い出されました。自分の欲望を、そしてシンプルで深いことが成功のポイントでは。マイナスの発想も大切では。
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■『ベトナムで即席麺用開拓 ベトナムで製粉事業』
★気づき
ベトナム、世界4位の即席麺用向け市場の開拓。即席麺以上に需要の伸びが大きい製パン用にも売り込み ベトナムと同様に即席麺やパンに使う小麦粉の潜在需要が高いカンボジア、ミャンマー、ラオスといった周辺諸国の輸出も検討。住友商事、韓国大手と製粉合弁。
日経新聞2013.06.26
★コメント
私がいま考え、活動をしている、メコン圏モデルです。日本留学生を核にしたニッチから新しいメコン圏モデルをつくっていきたい。
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■『遺伝子失い短くなっていくY染色体』
★気づき
遺伝子失い短くなっていくY染色体。いずれ消滅するともいわれるが、実は案外しぶとい。現在、Y染色体の半分以上は壊れて機能しないし、消滅し、オトコはやがて消える。人類は子孫を残せなくなり滅亡するストーリー。残ったY染色体は淘汰に耐えたもので、安定して生き延びる説がある。「たとえY染色体が失われても、トゲネズミのように性を決める新たなシステムを獲得して絶滅を免れるケースもある。性は染色体を失ったくらいでは消滅するような単純なモノではない。」
名古屋大学教授 松田洋一
朝日新聞2012.08.06
★コメント
しぶといオトコになろう。
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■『単品通販』
★気づき
単品通販 やずやは看板商品による問題解決型(豊富な品揃えの総合通販は欲求喚起型)様々な悩みを問いかけ、「自分がなぜ買うのか納得してもらえた瞬間、固定客が生まれる。」購入客は購買頻度や数量などにより12グループに分ける。お客が品切れしそうな頃に原産地の近況や情報を送り、注文を自然に呼び起こす。単品通販として、青汁のアサヒ緑健、再春館製薬所、米菓のモチ吉など九州に多い。「少量新鮮」「孫の手接客」などのコンセプトが有効。
日経M2005.08.05
★コメント
双方向のマーケティングの真髄では。説得より納得、パーソナル、ホスピタリティーが成功のポイント。
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■『その決断をあなた自身によるものだ」と言えますか?』
★気づき
ここでの私の主張は、「少なくとも決断には4つの要素がある」というものです。
(1)外部入力(2)内部入力(3)伏線(4)ノイズ
この4つが合わさって私たちは決断する。決断にバイアスをかけているものが、内部入力です。あなたの決断にバイアスをかけてくるようなその場の状況、これは伏線の1つです。他にもトラウマのような記憶、身に染みついているルールや概念も伏線になります。我々の欲望という信号は時として、計算通りの合理的な結論ではないほうを選ぶという歪んだバイアスとなって、あなたの行動を押し流すのです。脳の回路はコンピュータとどこが違うのでしょう。実は脳の回路というのはノイズだらけです。コンピュータの場合、1つの回路は特定のパターンにしか反応しないようにできています。ところが脳の回路はいろんなパターンに対して多かれ少なかれ反応してしまう。また同じ刺激を与えられると、コンピュータは一定の時間間隔で正確に反応しますが、脳は同じ刺激であっても反応時間にばらつきが起こります。さらに、コンピュータの回路は刺激を与えた部分だけが反応しますが、脳の回路
は刺激に関係ない部分も活動しています。コンピュータは何も入れないとまったく動きませんが、脳は勝手に活動を続けます。昔の脳科学はこれらをノイズとして無視していましたが、最近はこういった活動が実は一番重要な情報を握っていると考え、研究するようになってきました。
今の時点で言えることは、こういったノイズの存在が、あなたの決断をあなた自身にとっても予測不可能なモノにしている、ということです。ここまで考えてきてもなお、あなたは「その決断をあなた自身によるものだ」と言えますか?」
坂井克之(東京大学大学院医学研究科認知言語神経科学助教授)
★コメント
決断には、過去の経験などの内部入力、ハッとした出会い、セレンディピティーなどの伏線、人間特有のノイズが重要なのだ。発想にも当てはまるのでは。
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◆土日朝一番の映画 4本見ました。
*「嘆きのピエタ 原題Pieata」監督;キム・キドク キャスト;チョ・ミンスイ・ジョジン
私の好きな韓国の映画監督キム・キドクの作品。過酷な町工場の街、暴力で過酷な借金の取り立てをする母親を知らない主人公、突然現れた母と名乗る女。人間の悪と愛を見せてくれた。人間性の深さを感じました。暴力シーンに耐えられる人には絶対オススメ。
*「ビル・カニンガム&ニューヨーク 原題Bill Cunningham, New York」 監督;リチャード・プレイス キャスト;ビル・カニンガム
ニューヨークを自転車で走り回り、ストリートのファッションを、社交界のファッションを自分だけの感性と哲学で撮り続けているビル・カニンガムのドキュメント。にこやかな笑いが印象的でした。マーケッターに絶対オススメ。
*「3人のアンヌ 原題In Another Country」監督;ホン・サンス キャスト;イザベル・ユペール
3人のキャラクターが異なるアンヌ。モノ語りが入れ子になりながら平坦。ジム・ジャームッシュの映画を見ているようだった。
*「リアル 完全なる首長龍の日」監督;黒沢清 キャスト;佐藤健 綾瀬はるか
すごい映画でした。無意識下の戦い。逆転、反転のおもしろさを満喫。
日本の映画もすごい、しかし観客が少なくて残念。是非、是非見てください。
日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで
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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第338号(2013/7/2) (c) 1999Japan Orientation
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