1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモト・新商品開発ミネラル」

【マツモト・新商品開発ミネラル】第339号

配信日:2013年7月16日

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・■■■        商品開発・マーケティングの
・■□■   MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■     発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
        毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
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    ■□ 第339号 Table of Contents □■
      ◇マツモト・新商品開発ミネラル
      『根源的発想』
      『「ものづくり」の時代がやってくる』
      『働かない「働きアリ」がいるわけ』
      『日本語』
      『統一性のある製品で企業イメージを確立』

<伝言>
第124回「新・商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
9月12日(木)スタート
商品開発プロになるための実践練習場です。
"利益を生み出す新商品"を開発する、考え方、知恵・ノウハウを学ぶ。
好奇心を刺激するセミナーにしたいと思っています。
◆新刊書籍オススメ
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著者:橋正二郎(日本オリエンテーションSDP研究所 客員主席研究員)
発行元:情報機構
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・美味しい味、素敵な香り、気持ちの良い感触などの感性価値の本質を明らかにし、商品の総合価値への寄与の大きさが理解できる
・感性価値の開発における、市場分析・企画・開発・訴求の全容を豊富な図解と実際のデータによる説明で、習得できる
・感性価値を定量化、視覚化するツールであるQDAについて、つくり方と多彩な活用法が学べる
・商品の開発過程における評価法の体系も習得できる

2013年7月16日(火)
7月8日からホーチミン ベトナムに行ってきました。ベトナムで新しい起業をサポートするためのボランティアです。今年中に30のアイディアを出し、3つに絞ってテストをしたいと考えていますが、なかなか進まず苦労中。すんなりとはいかないと思っていましたが、日本とベトナムの距離を感じています。

■『根源的発想』
★気づき
 根源的発想に近付けるには「ネット社会も世界金融もコネクショニズムの世界。現代はつながることが善であり、強力なイデオロギーになっている。でも、人間がつくった情報しか行き交わない空間はトートロジー(同義反復)の世界と言える。遮断し、試作しないと新しい概念はつくれない。子規は小さな庭に理想形を見たのでしょう。」
思想家・文化人類学者中沢新一
朝日新聞2013.01.09

★コメント
 情報化社会の発想である。情報遮断、ネットワーク遮断、情報無視、山に一人でこもること、瞑想も大切なような気がする。もう一度古来の発想にスポットを当ててみたい。
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■『「ものづくり」の時代がやってくる』
★気づき
 情報化社会の次は、「ものづくり」の時代がやってくる。「ものづくりの民主化」「小さな市場が草の根で広がり始めている」メイカ―スペース(※ネットで検索を)と呼ばれる共同の工房。誰もがツールを持つ新しい家内工業の時代。
クリス・アンダーソン
朝日新聞2013.01.13

★コメント
新しい町工場ですね。大量生産でない「モノづくり」とは?カスタマイズ化、多様化の世界を妄想してみたい。OurプロダクトからMyプロダクトの時代へ。
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■『働かない「働きアリ」がいるわけ』
★気づき
 働かないアリが10%、よく働くアリが10%。生き物は疲れる、疲れて働けなくなったアリがでてきた時に、代わりに働くため。常に一斉に働く集団の方が単位時間あたりの仕事量は高かった。しかし仕事が一定の期間以上処理されないと巣は滅びるという条件を加えたところ、働かない個体がいる方が集団は平均して長く存続した。「バラバラで多様性がある集団は有事にも強く、巣を長く存続させる重要な戦略になっているのでは。」
北海道大学准教授 長谷川英祐
日経新聞2013.04.28

★コメント
 多様性が求められているが、短期の効率性が幅を利かせている。アリの世界では10%の働かないアリは軽視されているのか疑問。まだまだ生物に学ぶことが多くある。肥大した脳を持つことにより人間は生物ではなくなってきているのでは。
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■『日本語』
★気づき
 社会をより良い方向に導く道具として機能すべきだと思う。今の日本語はそれに失敗している。例えば、駅で「三列に並んでください」ってアナウンスするのに、みんな二列に並ぶ。言葉として機能しないから「これで日本語は終わるな」と思っている。
岡田俊規
朝日新聞2013.07.06

★コメント
 なるほどと思うが、言葉と意味、行動をずらすことも面白いのでは。駅で二列の列をよく見かける。なぜなのか?
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■『統一性のある製品で企業イメージを確立』
★気づき
製品デザインそのもので固有のイメージを構築する。アップル スティーブ・ジョブズは早くから自社製品をドイツの家電メーカー、ブラウン社の製品のように「最小限の設置面積で済むように」と決めていた。デザインに統一性を持たせるために「スノー・ホワイト」(※ネットで検索を)と名付けたデザイン言語を構築する。ブラウン社のデザインの方向を決定的にしたディーター・ラムスは、製品を単独ではなくトータルに計画している。ラムスは良いデザインの10項目を示した。そのいくつかは、「美的である」「分かりやすい」「押しつけがましくない」「恒久的」「環境に優しい」など。ブラウン社以外にも、イタリアのオリベッティは、従業員の病院、保育所、住宅、など社会システムのデザインを。
モダンデザインの系譜5
柏木博 日経新聞2013.05.30

★コメント
 デザインという言葉が拡大している。デザインとは企業の思想、哲学に近くなっている。製品のデザインは、企業の思想、哲学の表現。魅力的デザインを生み出すためには魅力的思想、哲学が必要。
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◆土日朝一番の映画 2本ともよかったです。
*「サヨナラ渓谷」監督;大森立嗣 キャスト;真木よう子、大西信満
どうしても、どうしても許せない、わかるけど、わかってはいけない、深い、深い映画です。最後の問いとシーンが素晴らしい。寡黙なシーンとカットが素晴らしい。大森立嗣監督、主演の真木よう子、スタッフ、キャストに感謝。オススメです。
*「ベルリン・ファイル 原作;Bereurlin」監督;リュ・スンワン キャスト;ハン・ソッキュ、ハ・ジョンウ、チョン・ジヒョン、リュ・スンボム
アクションとスピードに圧倒された。ハリウッドを数段上回る。ベルリンを舞台にした、韓国、北朝鮮、それに絡まってCIA、イスラエル、アラブが絡み合った暗闘。アクション密度は高いが、ストーリーもスピード感があってすごかった。リュ・スンボムが個性的で好演。ちょっとついていくのに苦労はするかもしれませんが、おすすめです。

日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで

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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第339号(2013/7/16) (c) 1999Japan Orientation
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