配信日:2004年09月07日
第119号
★62才になって
8月31日で62才になりました。
まだ数パーセントしか使っていないと思われる脳力を、1%でも引っ
ぱり出したいと、いろいろな刺激を取り込もうと思っています。
事務所の移転もそんな刺激にしたいと思っています。9月24日(金)
文京区の西片に引っ越しをします。以前事務所があった西片1-14-13
の隣です。住所も西片1-14-15です。静かな裏通りの事務所です。
時代はファーストからスローへ動いています。工業生産、効率主義、
スピード、やみくもな進歩主義、という今までの価値概念が変化して
きています。これは確信です。
じっくり、ヒューマンな視点で、自然な感覚をだいじにして、文化的
価値を創造する事務所にしていきたいと思っています。次世代を見据
えていきたいと考えています。平和な事務所がいいと思っています。
ぜひみなさん遊びに来てください。
★新事務所
〒113-0024 文京区西片1-14-15
電話:03-5802-4151(今までと同じ番号です)
下車駅:都営三田線・大江戸線 春日駅、丸の内線・南北線 後楽園駅
★松本チームで仕事を一緒にしませんか
私(松本)と一緒に、マーケティング・商品開発のコンサルティング
の仕事と魅力研究会、古典研究会の企画の仕事です。
企業でマーケティング・商品企画の仕事経験者で、プロを超えるアマ
チュアを目指す人材を求めています(プロの実力と、アマチュアの柔
軟性を目指す方)。厳しい仕事です。
★「ザ・スタンド」スティーヴン・キング(文春文庫)
よかったですよ。楽しみは読んでから。70年代のスティーヴン・キン
グの傑作大作です。
人類の再生の物語ですが、完全な再生は人類にあるのでしょうか?
★マイ・カレンダー 8月16日(月)?9月6日(月)
次回からマイ・カレンダー詳細はHPに掲載します。
今回も長くなってしまいました。申し訳ありません。
飛ばしてください。
8月16日(月)仕事をした記憶なし。何か雑用をしていたのかも。
17日(火)コンサルティング社内打ち合わせ。コミュニティー型ビ
ジネスの可能性について。夜、専門家とHPを双方向型にする話し
合い。その後会食。
18日(水)翻訳を仕事にしている人と話し合い。
性の解放と人間の解放(そんな難しい話ではなかったのですが)につ
いて共感。
夜は企業の人とプロジェクト終了の反省会。いろいろ反省することが
多かったです。
初めてのプロジェクトは考え方の乖離があって、それを埋めて共通の
土俵に乗るのに時間がかかります。
19日(木)新規プロジェクトの打ち合わせ。
市場のパイの拡大をどのように展開するのか。強者の成長戦略を考え
るプロジェクトです。興味津々。
午後、関西から食品の研究所長の方がお見えになり、いろいろ課題に
ついて話し合う。いろいろ課題があるものです。
その後、メーカー・流通一体化の取り組みに関するアドバイス。
夜は、日本オリエンテーション客員研究員と新しいコンサルティング
プログラム開発の話し合い。1日に4つのミーティングは、ちょっと
ハードでした。
20日(金)夜、企業のおもしろい人たちと築地探検。
おもしろい店に案内していただきました。場外市場にいろいろな店が
できています。「等身的グルメ」、「築地ブランドを利用した寿司屋」
築地という場所に目を付けた人のセンスを学んだ気がします。
23日(月)休み開け初めてのコンサルティングの仕事。ターゲット基
点で事業を革新するプロジェクト。お客が見えていないと空振りにな
る可能性大。
24日(火)打ち合わせを2。医療機器メーカのトップ。広告代理店の
トップ。トップは大変ですね。
25日(水)26日(木)「商品開発プログラムのたて方」セミナー。
12時間の講演と、企業から商品開発の事例発表。事例からいろいろな
課題と新しい視点がでてきて、セミナーの中で、私にとっては楽しく
意義のある時間帯です。参加者から生の事例を出してもらい、ディス
カッションをするのがこのセミナーの特徴になってきました。
25日夜はセミナー参加者と懇親会。企業間の横のネットを作るいい機
会です。
26日夜、マーケティングを深く学びたいという人がお見えになり、食
事をしながら話し合い。セミナーの疲れも解消。
27日(金)新規開発テーマのカウンセリング。午後、新規コンサルテ
ィング2回目の事前打ち合わせ。気がつくと4時間がたっていました。
29日(日)「土・日初回の映画を見に行く」一人行事。
「華氏911」を見る。テアトル東京初回を見に行くが満席で入場でき
ず、有楽町スカラ座で見る。イメージしていたものとちょっとズレが
ありました。風刺よりシリアスで、深刻な映画である。ブッシュの顔
は私の感じていた狡賢い顔でした。
30日(月)事務所引っ越し決定。夜台風接近の中、5人で行きつけの
「小菊」で暑気払い。予約をしていたので、台風の中でもいろいろな
肴を買い込んでくれていて、大満足。
31日(火)午前、企業で商品の評価システム作りの話し合い。夜は早
く帰宅。62才の誕生日でした。
9月1日(水)午前中、コンサルティング社内打ち合わせ。午後、企業
商品開発役員と話し合い。チャレンジブルな開発組織構築について意
見交換。夜、食品メーカーのトップと会食。おいしくて、楽しい会食
でした。
2日(木)「健康マーケティング研究会」女性の健康と美の話を聞く。
講師は、今は大学の専任講師をしている人で、以前私のセミナー受講
者で面識があり、いろいろな興味もありました。和服姿で講演をして
くれて、チャーミングな講演でした。
夜、食品メーカーの開発の人。勝手にけなしてすみませんでした。
3日(金)コンサルティング企画提案。夜、大学の研究者とチャンス
発見についての話し合い。共同で研究をしていきたいと考えています。
4日(土)事務所でミネラルづくり、商品開発塾のレジュメづくり。
5日(日)「土・日初回の映画を見に行く」一人行事が、一人行事で
なくなりました。マツモト・ミネラル読者に誘われて「茶の味」を
見に行きました。石井克人監督映画で期待通りでした。スゴイ、ヘン、
フツウが入れこ構造になっていて快作です。以前見た「下妻物語」的
世界観を感じました。
撮影現場が栃木県だからかもしれません。その後3時間ほどお酒を飲
みながら映画論、人生論など語り、青春時代に帰った感じを楽しみま
した。映画は2度おいしい。
6日(月)大阪の企業の開発部長と市場探検と次回コンサルティング
の打ち合わせ。夜、企業へ新しい商品コンセプト開発方法の提案。
いろいろな刺激を得て、少しは脳が活性化してくるかもしれません。
日本オリエンテーション 主宰 松本勝英
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■『サムスン・グローバリゼーション』
★解 説
サムスンにとって革新とは「グローバリゼーションを通して成
長していく、サムスン・グローバリゼーション」への脱皮。
危機意識「トヨタは、いいときも悪いときも危機意識を持ってい
る。学ぶところが多い」「日本の食器は陶器だから落とすと割れ
てしまう。だから物を大切にするのだろう。韓国は金属なので落
としても壊れない。だから物を大切にする気持ちが足りない。
日本は優れた財産を持っている」
サムスン 李会長 朝日新聞2003.8.7
★ミネラル
特にいいときに危機意識を持つことが大事では。危機意識の強
さが企業の強さに関連しているのでは。一度「破局のシナリオ」
を書いてみて、それに対する「再生のシナリオ」を考えてみるこ
とが必要では。「破局・再生シナリオ」づくりをお手伝いしますよ。
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■『自己点検』
★解 説
・得意な分野に事業を集中しているか
・自社のコスト、工法、行程が一番合理的といえるのか
・高い固定費で無駄なことに挑戦していないか
・ソフトの分野で本当に競争力があるのか
★ミネラル
継続的な自己点検が必要では。知らない内に拡大主義に陥り、
自社の強さからはみ出してしまうことがあります。強くして拡げ
る、拡げながら強くする。どちらも必要です。基本を強くして戦
うことが重要です。
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■『顔、体が模様化してきた』
★解 説
顔の変化の幅、つくりも表情もひどく小さくなったような気が
する。「女優の顔が、みんな同じ顔になってきたんですよ。顔の
管理化がすすんでいるのです。(演出家和田勉氏)」しかも和田
氏は、自分の顔を様々な細工を施して「模様化」するのが世界的
傾向で、若い女性の目元ぱっちりというのは、アメリカも日本も、
ロシアも同じで、ツケまつげ、眉毛も同じようになっている。
顔が「模様化」され、ダイエットで整えるからだそのものも、単
なる模様なような存在になりつつある。
「しぐさの人間学」野村雅一 国立民族博物館教授
2000.1.19日経新聞
★ミネラル
身体が「模様化」されてきているとの指摘です。リアルな身体
がどんどんリアル性を失ってきて、一元化されてきている感じが
します。本来自然とは多様な存在です。身体が自然から離れ、人
工化、都市化されてきているのでは。
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■『ボキャブラリー』
★解 説
商品コンセプトを創る人は魅力的なボキャブラリーの開発者で
なければならない。
例えば「おいしい」という言葉から、どんな言葉が連想されます
か。さっぱり、熟した、爽やかな、サラッとした、ほのかな甘さ。
もっともっとでてくると思います。
★ミネラル
みなさんは発想にどんな辞書を使っていますか。国語辞典、英
和・和英辞典はどなたでも使っていると思います。私のお薦めは、
「語源辞典」「類語辞典」「イメージシンボル辞典」「英英辞典」
など。商品コンセプト、ネーミング開発に役立ちますよ。
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■『和』
★解 説
和とは何か。
・漢に対する和から、洋に対する和へ、そして・・・。
・和の伝承と世代による断絶・・・和から吾、我へ。
道具 『和風探索・ニッポン道具考(筑摩書房刊)』での発見
「ざぶとん」(もの、道具)そのものに和洋があるのではない。
「ざぶとん」にお客様への敬意を表現させる、演出システムが
和風。
空間 『和風の設計術』(建築資料研究社)での発見
住まいは環境の結晶である。
自然との相互交流装置が和風(暖国の文化)
自然の変化のシャットアウトが洋風(北国の文化)
現在の「和」の感覚
・和・洋をこえて本物志向
・見てくれをこえて触れてくる・・・本格志向
・記憶は断たれた遺伝子情報を呼びさます・・・体内感覚志向
「和」の魅力を商品化するには
・情報から情感へ。ヴァーチャリティーよりリアリティーを
売る。
・説得から納得へ。「本格」の生まれるプロセスを売る。
・他社への贈り物(贈答産業)から自分への褒美(生活産業)へ。
講演 山口 昌伴 氏(株)GKデザイン機構 研究参与
道具学会 事務局担当理事
★ミネラル
「和」の文化的価値の発見、開発が魅力開発にとって重要である。
山口さんの「和」の講演要旨です。ご参考に。
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■□■ 「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第119号 (2004/9/7) (c) 1999 Japan Orientation
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