配信日:2009年03月17日
第232号
3月17日(火)
春の芽吹きを五感で感じ取りたい。うずうず、ドキドキの季節です。
■『見て感じて理解深めて』
★気づき
歩くときは通路の幅や障害物などの知覚が歩き方を決める。紙を手にしたとき、素材や厚さで破れるかどうかが知覚される。モノすべてが人にとって意味を持っており、これがアフォーダンスだ。
人は人の動きや植物や地面のキメなど周囲の自然を楽しむ動物だ。アフォーダンスを意識することで、アートの楽しみを深く共有できる。
朝起きて身体の節々が徐々につながっていく感覚から。次に、路面のわずかな傾斜を意識するなど身体と地面の微妙な接地感を感じること。光や音など、身体に直接触れない周囲の空気の変化を味わえるようになればもうアートの入口だ。
東京大学 生態心理学者 佐々木正人 教授 日経新聞2006.11.1
★コメント
見て、感じた記憶が脳の中に蓄積され、脳、心が豊かになっていく。ちょっと五感を研ぎすましてみると生きることがもっと楽しくなるのでは。
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■『保守とはなにか?』
★気づき
同じ保守主義という言葉でも、米国と欧州では意味するところが違う。
欧州の保守主義は本来フランス革命の反動として生まれた。歴史的に形成され、伝統として守られてきたものの中にこそ知恵があるという考え方だ。緩やかな階級社会、家族や国家を重視する。
一方、米国の保守主義の核にあるのは独立した強い個人だ。それは能力主義、市場競争主義につながっていく。理性や技術の力を信じ、革新・破壊・進歩主義をよしとする。
京都大学 佐伯啓思 教授 朝日新聞2006.9.27
★コメント
日本の保守主義は、欧州の伝統的な志向に、米国的な能力主義が変な風に混ざり合っているのでは。日本は伝統を根っこにした保守によるアイデンティティーの構築が必要では。国粋主義はいやです。
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■『3Dコミュニケーション−口コミ効果 最大限に』
★気づき
インターネットやテレビなど広告媒体ごとに発信する情報に差をつけて、消費者間の口コミを意図的に誘発するマーケティング新理論「3Dコミュニケーション」が注目を集めている。
製品やサービスに関して異なる情報を持つ消費者間で、双方の知識を補完する口コミ情報の流れが自然に生まれる。
大塚製薬の「ファイブミニ」はCMに先駆け、ウェブサイトを開設。このサイトにはファイブミニ自体の情報はほとんどない。レタスとレモンを合成した架空の新野菜「レタモン」を紹介する内容である。「食べにくさナンバーワン」の新野菜というジョークを普及させるのが主目的。
その後、テレビCMでそんな新野菜食べなくても「早い話がこれ一本」。
CMを見てレタモンを初めて知った消費者に、ネットで事前に知っていた消費者が「実はね...」と耳打ちするような情報の流れを生み出す。
時間の短いテレビCMでは説明が難しい商品特性を、口コミを使い効果的に伝達した。
日産新聞2007.9.19
★コメント
消費者の興味あるコンテンツを作る、きれいな異物を入れ注目される、商品と結びつける。口コミの一つの方法です。
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■『氾濫する健康情報』
★気づき
「私たちは自然の様々なバランスによって生かされている。これを自覚することが養生法の原点。漢方医学には『これだけで』とか『これがあれば』という速効手段はないのです」(千葉大学・和漢診療学 寺沢捷年教授)
歴史の淘汰に耐えた医学の古典は、四季に合わせた過ごし方、食事、自在な精神の維持など、コンスタントな生活の工夫こそ健康の根底だと伝える。健康法にインスタントはない。
読売新聞2007.2.5
★コメント
養生という概念が必要、健康は日常の生活の中に定着しなければ。
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■『ゲームの理論』
★気づき
1.ゲーム理論で想定しているのは、標準的な経済学で想定しているホモ・エコノミクスとしての人。ところが、ゲームの中で見えてきたのは非合理的で、「公平」で「誠実」な人。なぜそうなのか。利己主義を超える利他主義の可能性は?
2.理論生物学者リチャード・ドーキンスは「利己的な遺伝子」において、「遺伝子の利己性(自己複製子としての遺伝子をたくさん残すこと)」の視点から、動物たちの自己犠牲に満ちた利他行動をみごとに説明してみせた。また、人間は「文化という名の自己複製子、ミーム」の産物でもあり、教育によって利他主義をさらに人間社会に広げうる可能性も示唆した。この本には、メイナード=スミス(タカ派対ハト派など)、アクセルロッド(協力関係など)らの「ゲーム理論」のエッセンスが詰まっている。
3.二十一世紀の世界を覆っている「紛争」の火種は、民族問題と宗教の対立、そして次第に頭を持ち上げてきたのが、またしても「大国のエゴ」である。どの場合も、しばしば「強者の論理」で押し切ろうとしているように見える。相手の気持を思いやる「世界の世論」に期待をかけるしかないのか。対立軸が明確なこうしたケースにおいて、「ゲーム理論」あるいはそれに替わる理論の登場する余地はあるのかないのか。
出所不明?
★コメント
「利己的」な、から「利他的」なゲームの理論。人間としてのプライドを育てることでは。司馬遼太郎の本を読んでいると、日本の武士の中に「利他的」なものを感じる。
日本オリエンテーション主宰 松本勝英
【マイカレンダー】2009年3月4日(水)〜3月16日(月)
3月4日(水)企業とコンサルティング事前打ち合わせ。
5日(木)商品開発大全セミナー。「シーズから商品コンセプトへ、商品コンセプトから製品アイディアへ」の4時間の講演。製品と商品の違い。消費者の求めている期待効用。誰に、どんな場面で、どんなうれしいを提供するか。シーズの効用化、コンセプト化、製品アイディア開発など。
6日(金)コンサルティング。コンセプト開発。午後、FOODEXへ。地方の企業の参加が多かったので、伝統、ローカリティーの食が目立ちました。あまり刺激がなかった。
9日(月)企業の方が来社。コンサルティングの話。
10日(火)コンサルティング。商品コンセプトにもとづく広告づくり。新コンセプトによって今までの広告とは異なる新しい広告になりそう。
午後、コンサルティング。商品開発システムの革新。商品コンセプトのブラッシュアップ。
11日(水)写真家に写真を撮ってもらう。今までの私が、どのように今の私として表現されるか。セミナー、HPに使っていこうと思っています。午後、コンサルティング。マーケティングプログラムづくり。
12日(木)13日(金)「商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー。12時間の長丁場。参加企業の事例発表もあり、疲れますが楽しくやっています。12日はセミナー終了後、夜、恒例の「マーケティングだべる会」。「感動」がテーマ。感動は与えるものではなく、生まれるものでは。こちらの姿勢が重要。
13日(金)セミナー参加者有志による飲み会。原宿の「きばいやんせ」に久しぶりに行く。
16日(月)群馬県へ。新しいコンサルティングスタート。新カテゴリーの創出がテーマ。帰りに名物のウナギを食す。
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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第232号(2009/3/17) (c) 1999Japan Orientation
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